マンションなどの集合住宅にお住まいの場合、特に小さなお子さんがいると階下に響かないか、騒音が気になりますよね。
もし、すでに騒音で苦情の手紙がきたなどクレームが入っている場合は、階下の方は我慢の限界を超えている可能性があるので早急に対処するようにしましょう。
床の衝撃音には2種類あるため、衝撃音に合わせた防音対策を取ることが大切。
マンションの構造により音の響き方は異なるので、お住まいのマンションがどれくらい遮音できているのかを確認し、防音対策を取っていきましょう!
今回は、マンションの階下に響かない方法をはじめ、床の衝撃音やマンションの構造別に目安となる遮音等級などを紹介します。
また、マンションやアパートなどの集合住宅にお住まいの方でも今すぐできる(賃貸でもOK)、最強の防音マットもピックアップしたのでぜひ参考にしてくださいね!
マンションの階下に響かない方法
マンションでの騒音トラブルの原因は、子どもの足音が1番多いのですが、子どもに何度も走り回らないでと注意するのもストレスですよね。
また、掃除機や洗濯機などの家電の生活音も、マンションの構造によっては階下に響いてしまうので、どのような防音方法があるかご紹介していきますね!
お子さんがいるなら防音マット・防音カーペットを設置
防音マットやカーペットは、厚みがあるため敷くと階下に音が響きにくくなります。
厚みがありクッション性が高いので、足音を吸収して階下へ音が伝わるのを防いでくれます。
歩き始めたばかりの赤ちゃんがいるご家庭や、幼児がいるご家庭では、子ども部屋やリビングに敷いておくと良いでしょう。
家電の振動を軽減するには防振・消音マットを設置
特に洗濯機や冷蔵庫の音は階下へ響いてしまいます。これは、床と洗濯機や冷蔵庫がふれあうことで共振する『共振音』と呼ばれているんです。
共振音と呼ばれる振動が階下へ響いてしまうことがあるので、振動を抑える防振マットや消音マットを洗濯機や冷蔵庫の下へ敷いておくのが効果的です。
これらのマットは、厚みがある方がより防音性が高くなります。
床の防音リフォームもおすすめ
マンションの床自体をリフォームして防音性を高めるのが最も効果的です。
リフォームを検討している場合、細かくルールが決められていることがあるので、まずは管理会社や管理組合へ相談するようにしましょう。
床をリフォームするには、前述の軽量床衝撃音を防ぐのか重量床衝撃音を防ぐかによって異なります。
軽量床衝撃音を防ぐには、防音カーペットやフローリングへ張替えるという方法があり、費用相場は6帖あたり6~23万円です。
重量床衝撃音を防ぐには、床材の下に遮音材を敷く方法や、二重床下に防音材を敷く方法がありますが、大規模工事になるため費用は高額になるので要注意。
施工業者とよく話し合い、どの程度防音するのか、予算などを相談して適切なプランを提案してもらいましょう。
マンションの階下に響く床の衝撃音は2種類ある
マンションの階下への騒音が気になる場合、防音マットなどを検討するかと思いますが、衝撃音によって対策が変わってきます。
床の衝撃音には、『軽量床衝撃音』と『重量床衝撃音』の2種類があります。
軽量床衝撃音(LL) | 重量床衝撃音(LH) |
・スプーンなどの食器を落とした音 ・椅子を引いた音 ・スリッパを履いて歩いた音 ・その他生活音 | ・子どもが走り回る音 ・子どもがジャンプした音 ・床に落下させた音 ・尻もちをついた音 |
軽量床衝撃音は、カラン・コツ・カンといった音が特徴。軽量床衝撃音(LL)を防音するには、畳やカーペットなど緩衝性のあるものを用いると効果的です。
重量床衝撃音(LH)は、ドスン・バタバタ・ドンドンといった音が特徴。重量床衝撃音を防音するには、マンション構造自体の剛性をアップさせるのが効果的です。
現在住んでいるマンションの強度が高ければ騒音問題は起こりにくいのですが、強度が低ければ防音対策を行って階下の方への配慮が必要になるでしょう。
マンションの構造別の防音性能
現在住んでいるマンションの防音性がどれくらいあるのか、防音性能を調べる方法とマンションの構造別に防音性能をご紹介します。
マンションの防音性能について調べる方法は、物件紹介サイトの物件情報ページを確認する方法と、重要事項説明書の建物の情報欄を調べる方法があります。
賃貸マンションの構造については、主に4つに分けられます。
- 木造(W造)
- 鉄骨造(S造)
- 鉄筋コンクリート造(RC造)
- 鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC造)
構造別に遮音等級を見ていきましょう。
L値(遮音等級) | 構造 | 騒音の状況 |
L-75 | 木造(W造) | 隣のテレビや電話の音などの生活音がはっきり聞こえる |
L-70 | L-75とあまり大差はない | |
L-65 | 軽量鉄骨造(S造) | 多少生活音は軽減されるがほぼ聞こえる |
L-60 | 重量鉄骨造(S造) | ドアの開閉音や足音など振動を伴う音は聞こえる |
L-55 | 掃除機や洗濯機の音は多少聞こえるが気にはならない | |
L-50 | 鉄筋コンクリート造(RC造) | 子どもが走り回る音や泣き声は聞こえる |
L-45 | 子どもが走り回る音や泣き声は少し聞こえる | |
L-40 | 鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC造) | 防音性が高いため、外からの音も軽減される |
L-35 | 気になる音はほぼ聞こえてこない |
ちなみに、鉄筋コンクリート造だからといって、すべての壁がコンクリートでできているわけではありません。
鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC造)のマンションでない限り、防音性能は十分ではないので自身で防音対策するなど、マンションの階下や隣への配慮が必要です。
マンションの階下に響かない騒音を防ぐ暮らし方のコツ
マンションなどの集合住宅にお住まいの場合、階下だけでなく周囲への配慮も必要。可能な範囲で音を出さないように生活すると、お互いが気持ちよく暮らすことができますよね!
ここからは、騒音を防ぐ暮らし方のコツを6つご紹介します。
- できるだけ静かに歩く
- 椅子を引くときに音が出ないよう脚カバーを付ける
- ドアの開閉はできるだけ静かに
- 早朝や深夜のシャワーはできるだけ控える
- 早朝や深夜に冷蔵庫や洗濯機など音が出る家電は使用しない
- 早朝や深夜にテレビや音楽を聴くときはイヤホンなどを使う
生活パターンは家庭によって異なりますが、一般的な生活に合わせ、できるだけ周囲に配慮して暮らすことが大切です。
両隣の方への騒音を防ぐには、吸音材や遮音シートを使うことで軽減させることができます。
また、タンスなどの大きな家具を壁につけるのも騒音対策になるので、模様替えを検討してみましょう。
窓側の防音対策として、防音や遮音機能が付いているカーテンがあります。カーテンは設置が簡単なのでおすすめのアイテムです!
マンションの階下に響かない!防音マットの選び方のポイント
防音マットといっても多種多様なので、選び方がよく分からないですよね。ここからは、防音マットの選び方のポイントを5つご紹介します!
防ぎたい騒音に合った厚さを選ぶ
防音マットを選ぶ際は、防ぎたい音に合わせて厚さを選ぶのがポイントです。
テレビなどの音を防ぎたい場合は、薄くて安いものでOKです。足音やピアノなどの楽器音を防ぐには、5mm以上の厚みがある防音マットがおすすめ。
子どもの足音が気になる場合は、7mm以上の防音マットにしましょう。
子どもがジャンプする場合は、10mm以上のマットが◎厚いほど効果が高いので、特にクレームがすでに来ているという場合は厚めのものにしましょう。
また、防音マットや吸音シートを組み合わせるのも、より防音効果が高まるのでおすすめです!
防音・遮音性重視なら重たいマットを選ぶ
防音マットの重さは遮音性をはかるうえで重要なポイントになります。
重たいということは密度が高いということなので、一般的なマットより遮音性能が高くなるのでおすすめです。防ぎたい音の種類と、マットの厚さや重さを考慮して選ぶと良いでしょう。
遮音等級を確認し、防音効果を比較する
防音マットがどれくらい防音性能があるか確認するために、遮音等級を見てみましょう。
遮音等級は、『ΔLL○○』というように数字が記載されているのですが、この数字が高くなるほど遮音性が高くなります。
遮音等級 | 聞こえの目安 |
ΔLL-1 (LL60) | お箸を落とす音が聞こえる |
ΔLL-2 (LL55) | スリッパの音が聞こえる |
ΔLL-3 (LL50) | 聞こえる |
ΔLL-4 (LL45) | 小さく聞こえる |
ΔLL-5 (LL40) | ほぼ聞こえない |
ΔLL-6 (LL35) | まず聞こえない |
防音以外の機能から選ぶ
基本的に防音マットは敷きっぱなしにしておくものなので、ほかの機能についてもあわせ持ったマットを選ぶと良いでしょう。
- 静電気を防ぎたいなら制電機能付き
- ペットがいるなら抗菌・防臭・防ダニ加工付き
- 防音の範囲を変更したいならジョイントタイプ
- 壁までぴったり貼りたいなら裁断できるタイプ
- 燃えにくい「防炎マーク」付き
- 部屋の形に合わせられるタイルマット
- 簡単に敷けるラグタイプ
これらのように、さまざまな機能をあわせ持った防音マットがあるので、ライフスタイルに合わせて選んでみましょう。
口コミや評判、人気メーカーから選ぶ
防音マットは、身近なホームセンターや通販などで購入することができます。
ニトリの防音マットは、子どもが走ってもズレにくくリーズナブルだと口コミで評判です。
カインズの防音マットは、厚みがありカットして使えるので、お部屋に合わせて使うことができます。
通販では、アイリスオーヤマの防音マットがコスパが良いと人気です。防音マットを購入しても全く効果がないのは困りますよね。実際に利用した方の声も参考にして、防音効果のあるものを選びましょう!
マンションの階下に響かない!最強防音マットおすすめ6選
ここからは、おすすめの防音マットをご紹介します。遮音等級や口コミを参考にして6つ厳選したので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
防音カーペットラグ 静床ライト
静床ライトは、防音性能LL-40、遮音等級は特級レベルの防音マットです。防音効果のほかに、防ダニ・防炎機能付き。汚れた部分だけ外して水洗いできます。
カラーバリエーションが豊富で、11種類から選べるので、お部屋のインテリアに合わせられますよ。3重パッキン構造で防音効果が業界最高レベルというだけでなく、厚さが9.5mmなので断熱効果も高めることができます。
口コミ
集合住宅なので、階下への音が気になり、はじめに10枚セットを買いました。実物を見て、厚みや質感などから、これなら信頼できると思いその後バラを追加購入しました。すぐ送ってくださりありがたいです。
フローリングの床に敷きました。しっかりした厚みで、衝撃音(歩いたり、物を落としたり等)が明らかに響きにくくなっています。 必要なサイズ分だけ購入したかったので、ばら売りをしていただけるのも助かりました。
防音カーペットラグ 静床プレミア
防音タイルカーペット静床は、ΔLL-4(スラブ厚150mm)の遮音等級なので、生活音がかすかに聞こえるというレベルまで防音できます。
防音マットだけでは心配という方は、P防振マットとの併用でさらに効果がアップするそうですよ!
防音以外にも、防ダニ・消臭効果があるのでペットがいるご家庭にもおすすめ。保温性と断熱性があるので冬でも暖かく、暖房効率が上がるので節電にもなります。汚れた部分だけサッと水洗いできるお手入れのしやすさも魅力です。
口コミ
素晴らしいの一言。賃貸物件に住んでいるので下の階の住人の方に騒音で迷惑をかけていないか心配でしたが「これさえあれば大丈夫」 というくらい分厚くジャンプしたりして振動を確かめましたが振動が軽減されていて肌触りも良く大満足です。他の商品も試してみようと思いました。
電子ピアノの下階の防音に購入しました。厚みがあってしっかりしていますが、更に上にカーペットを敷き使用しています。
昭和グラビア 防音ジョイントマット 遮音特級相当
昭和グラビアの防音マットは、厚さ12mmの遮音等級が特級相当なので、マンションの階下への騒音を大幅に軽減させることができます。
ジョイントタイプなので、好きな形につなぎ合わせて使うことが可能。お部屋の形が複雑でも合わせることができます。汚れをはじくので、食べこぼしなども拭き取るだけでお手入れも簡単です。
口コミ
猫の足音対策でフローリングにひいてます。厚みがあり柔らかい。他と比べてすごくお得なので気兼ねなく使えます。
デスクから硬い物を落としてもほとんど音がしなくてびっくりしました!このマットの上に薄いカーペットを敷いてその上でデスクチェアを置いて使ってますがチェアを移動した時の音がとても静かで音を気にせず転がせます!テーブルやデスク等重い物を載せたら流石に凹みますがガタガタ言わなくなりとても助かってます!
[山善] 防音マット 防音特級 △LL(I)-6 LL-35相当 厚さ8mm 3畳相当
山善の防音マットは、△LL-6 (LL-35)の遮音等級が特級レベルの折りたたみができるマットです。
こちらの商品は厚さが8mmですが、15mmの厚さもあるので、防音したい騒音に合わせて選べます。折りたたみが可能なので、お子さんが遊ぶときにサッと敷ける使いやすさもgood◎
防ダニ加工・ノンホルムアルデヒド使用・床暖房やホットカーペットもOK・滑り止め機能があります。
口コミ
うちのワンコ(7キロ)がベッドやソファから床にジャンプする時にどうもドスンと響いているようで・・・・。その対策用に床に敷きました。マンション内騒音のクレームの張り紙がなくなったので多分効果があったんだと思います。簡単にできる騒音対策なので小さなお子さんの走り音などにも効果的だと思います。
3匹のニャンズが明け方、運動会をするので、下の階の方への騒音が気になっていました。ドスドス歩いたり、かなり運動好きな仔猫もいるので、音や振動が気にならなくなりました。タワーの下にもしっかり敷いたので、上からドスンと飛び降りても安心です。フローリングで滑らなくなるので、着地時の猫のためにもいいかもしれないですね。
Colorsroom カーペット ラグ 極厚25mm
こちらの防音マットは、ΔLL-5と同程度の防音効果が認められたマットです。
極厚低反発と同じ厚みの25mmなのでやわらかく、肌触りの良いフランネル生地なので思わず寝ころびたくなるような心地よさが特徴です。
撥水加工がされているので、汚れたらすぐに拭き取ればOK。密度が高い短めの毛足なので、掃除機や粘着ローラーでのお手入れもラクラクです。
防ダニ・抗菌・防臭機能付き。低ホルムアルデヒドなので安心して使うことができます。
口コミ
愛犬がベッドから飛び降りてしまうので、ケガ防止と防音対策の為に購入しました。クッションがしっかりしているので、愛犬が飛び降りても音もなく足腰に優しそうです。気持ちいいのかマットのうえで良く寝転がっています。毛足が長くないので掃除機も掛けやすいし、綿ゴミなども出ておらず、手入れがしやすいです。
極厚なのでずっとふかふか、しかもさらさら、めちゃくちゃ気持ちいいです。前のラグが薄めだったので、こちらのラグは歩く度にふかふかして、幸せを感じています!ベッドから起き上がって、ラグに足を着ける時など「うおお…」と毎朝幸せです!
MUTE 防音専科
MUTEの防音専科は、最大82%の音を吸収するという遮音等級LL35(ΔLL-6)の防音マットです。タイルタイプなので、お部屋の広さに合わせて貼ることができます。
マットは、硬すぎても危険ですし、柔らかすぎても負担がかかりますが、防音専科の防音マットは75Gという最適な硬さを実現。
また、ミリ単位の調整により継ぎ目が目立ちにくいので、部屋全体に敷いても仕上がりが美しいのが特徴です。
防ダニ・抗菌・静電加工済み、防炎認証取得・世界最高水準の安全性認証であるエコテックス®スタンダード100を取得を取得しています。
汚れたら水洗い可能でお手入れも簡単!夏は涼しく冬は暖かいので、冷暖房効率も上がり、電気代の節約につながります。
口コミ
階下からの苦情をきっかけに購入しました。子供が廊下を走ったり飛び跳ねたりしても明らかに以前と比べて響かなくなりました。
小さいので時々跳ねたりしますが、特にうるさいとも言われる事もなく、ほっとしています。効果はあるようで、子供の歩く音を聞くと確かに敷き詰めている部屋とそうでない部屋では響き方が違うなと感じます。騒音効果だけでなく、パネルなので汚れたりしても簡単に取り外して洗えること(ベージュですが、すぐに洗えるので汚れも目立ちません)。また、厚みがしっかりしていてふかふかして気持ちいいし(よくみんなで床で寝転がっています。)高級感もあるので、費用対効果等を考えてもお安いと感じます。購入してよかったです!
まとめ
マンションの階下への騒音は、自分では気付かないことがほとんどなので我慢をさせてしまっているかもしれません。
お住まいのマンションの構造を調べてみて、SRC構造以外であれば騒音を出している可能性があるので、防音対策することをおすすめします。
もし、すでにクレームが入っている場合、騒音トラブルは思わぬ事件にも発展することがあるので、早急に対策をとりましょう。
床をリフォームする方法もおすすめですが、費用が高額になる場合がありますし、工事を許可されない場合もあります。
リフォーム以外にも優秀な防音マットがあり、騒音を防ぐことができるので、ご紹介したおすすめの防音マットを参考にしてみてくださいね!